ペルーではチップを渡す?渡さない?

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こんにちは、Jorgeです。

早速ですが、ここだけの話の最初のテーマは「ペルーではアメリカのようにチップを渡すべきか?」です。

 

なぜこのテーマを最初に選んだかというと、マチュヨのお客様からよく質問されるのですが、その度に私自身があいまいな答えをしてしまうからです。この質問はマチュヨの「Q&A」にも取り上げています。 ⇒Q: チップの習慣はありますか

アメリカ人観光客の影響

なぜ、私があいまいな答えをしてしまうかというと、ペルーにはチップの習慣がなかったのですが、現在は観光分野や高級レストランにおいてチップの習慣が定着してしまったからです。チップの習慣が観光分野で根付いたのは、ペルーを訪れる外国人の多くがアメリカ人だからです。

ア メリカ人はレストランでは必ず15-25%のチップを、ホテルでもベルマンやドアマンに運ぶ荷物の量に応じたチップを渡します。それは、アメリカの習慣や 法律でチップを受け取れる立場の人には、チップ分を計算して差し引いた給与しか支払われないためです。アメリカではレストランのウェイターは給与をほとん ど支払われません。そのため、チップが彼らの主な収入源となります。ですから、日本人はチップは気持ちであって、渡しても渡さなくてもよいと考えがちです が、アメリカではそうではありません。アメリカにおいては、チップは必ず渡すべきものです。

といっても、上記はアメリカでの話です。ペルー においては、ウェイターはちゃんと給料をもらっています。ですが、アメリカ人が旅行でペルーを訪れると、アメリカでの習慣通りチップを渡します。そのた め、観光地のレストランやリマなどの高級な店においてチップを期待する習慣が出来上がってしまいました。

もっとも、ペルーを訪れるのはアメ リカ人だけではありません。ヨーロッパや同じ南米大陸からも多くの人がペルーを訪れます。ヨーロッパでは高級なホテルではチップを渡した方が無難ですが、 基本的にアメリカのようにはチップを払いません。そして、(悪く言うつもりはないのですが)全体的な傾向として、ヨーロッパ人や南米人はアメリカ人と比べ て金銭的に寛大ではありません。それらの国からペルーを訪れる旅行者は、あまりチップを払わない、もしくはアメリカ人より少なく払います。

 

チップの習慣が生むサービス格差

じゃ あ、アメリカ人は勝手にチップを払って、他の国の人は払わなければいいんじゃないの?という風に思われるかもしれませんね。実際、私もそう思います。です が、いったん貰えると分かってしまった以上、期待してしまうものです。そして、レストランやホテルもチップを給与に織り込み始めます。例えば、日本人にも 人気のクスコのカフェ「グランハ・ハイジ」では、日本語のメニューもあり、そこにしっかり "金額にチップは含まれていません" と明記されていました。 要はチップは別に払えということです。こうはっきり書かれると、催促されているようでちょっと感じ悪いように思いますね。

でも、逆に別の多 くのレストランではHPや予約時の伝票などを見ると、メニューの値段に「サービス料10%」が初めから含まれていることがあります。つまり、既にサービス 料つまりウェイターのサービスへの代価が料金に含まれているのに、気付かずにチップを2重払いしてしまう可能性のあるレストランがあるということです。で すからグランハ・ハイジのようにメニューの金額にチップが含まれるかどうかを明記するのも分からない話ではありません。

このようにチップは かなりペルー特に観光地になじんできましたが、チップに対する慣習が国籍によってバラバラであるため、チップをくれそうな人にだけ良いサービスをしようと するウェイターが出てきます。自分の担当するテーブルにアメリカ人が座ると喜び、ドイツ人やフランス人そして日本人だとがっかりしたり。。

面白い例が、クスコのレゴシホ広場(Plaza Regocijo)に面するフォルクローレショーで有名なレストラン「エル・トゥルコ」(El Truco)。このレストランは必ず訪れる客に国籍を尋ね、座ったテーブルにその国の小さな国旗を置きます。国旗を置く名目上の目的は、フォルクローレの バンドがそれぞれの国の有名な曲を演奏してくれるというものです。ちなみに随分以前に前にスタッフのサリータが訪れた時には、日本人のために尾崎豊の「I Love You」を日本語で歌ってくれたとか。

しかしこの国旗には別の役割、つまりウェイターに客の国籍を知らせる役割もあるのです。 この旗のお陰で、どこにチップを多く払う国の人が座っているか分かるのですね。先に国籍を聞いておけば、一部のウェイターにチップが集中しないよう特定の 国の客を振り分けることもできます。よく考えたものです。

日本人とチップの習慣

ということで、ペルーの観光地ではチップを払う人と多くは払わない人が混在しています。では、日本人はどうすればいいのでしょう?実のところ、チップの払いに関して日本人の評判は非常に低いで す。日本にはチップの習慣が無い上に、「お客様は神様」という概念が染み付いているので、どんなことも無料でしてもらえるとつい思ってしまいます。そのた め、サービスを受けた際にチップを渡すという考えに思い至らないのです。そもそも金額が明記されていない上、勝手にしてくれることになぜ金を払うのか疑問 に思うかもしれません。実際、私もペルーに来たばかりの頃はチップをケチってばかりいました。

そもそも日本では「サービス」という外来語が 「無料のもの」という意味で捉えられているように思います。ですが、世界の基本的な原則ですが、全てのサービスには対価が求められるのが常識です。実際、 チップを置かない日本人が多いため、レストランで日本人が冷遇される可能性もあります。この記事のトップにある写真はクスコのレストランの中でもかなりの有名店「インカント Incanto」のウェイターが忙しく働いているところです。私Jorgeはこのインカントで会計時に金額をごまかされたことがあります。これがその時の レシートの写真です。

incanto.JPG合 計でかかった金額は169ソルだったにも関わらず、カード払いをした際には189ソルを勝手に支払わされていました。ただの打ち間違えであると言うことも できますが、チップについての日本人の評判を考えるに、チップを取りっぱぐれないようわざと20ソルを上乗せしたとも考えられます。実際、会計をしたウェ イターはやましいことでもあるかのように、会計後逃げるようにバックヤードに引っ込んでしまいました。私はこの時すぐには金額の差に気が付かず、別途チッ プを置いて店を後にしました。

ですから、私のテーブルのウェイターはチップを2重に騙し取ったことになります。恐らく、日本人の客はチップを払わない人が多いから、カード払いの金額に含めてしまおうと考えたのでしょう。(ちなみにカード払い時にチップ分を上乗せするよう客が金額を指定するような方法はアメリカでも見られる普通のことです)

この後、店にクレームを付けた結果、非常に丁寧な謝罪を受けたため、この事件は店のせいではなくウェイターのせいであると私は結論付けています。言いたいのは、チップを払わない(という評判)せいで日本人が良いサービスが受けられないことがありうるということです。

良いサービスを受けるために

と いうわけで、ふさわしい場合には必ずチップを渡すようにしましょう。少なくとも何かサービスを受けた場合は必ずチップを払いましょう。例えば、空港からホテル までタクシーを使ったとします。タクシーに乗車する際に、運転手が沢山の荷物をトランクに出し入れしてくれたならどうでしょう。本来の運賃分よりも余分の 仕事をしてもらったわけですから、支払は少し多めに渡すべきでしょう。

旅行で無駄な出費は抑えたいものですが、もはやペルーの観光業に定着 してしまった習慣なので必ずチップは支払いましょう。もし、チップを支払うのが嫌であれば、ホテルやレストランのグレードを下げるのがお勧めです。ホテル はバックパッカー向けホテルであれば、こちらから追加のサービスを頼まない限りチップを求められることはないでしょう。レストランは地元の人が使うような 店(高級店を除く)やファストフード(マクドナルドやスタバのような)であれば、チップの必要はありません。

チップの習慣を理解し、場合に応じてすっと渡せるようになると、海外旅行も上級者という感じがしますね。