マチュピチュに行ってきた!:マチュピチュ遺跡④神殿地区からインティ・ワタナ

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さて、マチュピチュの遺跡内の見学レポートは、ついに神殿エリアとインティ・ワタナという最も注目のポイントに突入します!
前回の太陽の神殿近辺から、ワイナピチュ山が見える方向に向けて進んでいきましょう。

 

さて、太陽の神殿やインカの家の少し上には石切り場が広がっています。
上の写真のように、石でサークルが作られている場所はちゃんと復元されていないものの、作業場のような場所だったと考えられています。

そこからワイナピチュの見える方角に進んでいくと、ミニ植物園があります。
ここにはアンデスの固有の植物たちが植えられています。

 

特にマチュピチュ近辺のジャングル名産である様々なラン(蘭)があるのですが、この時期は花の時期ではありませんでした。
もしワカンキ(Wakanki)というランが咲いているところを見つけたらラッキーですよ。
他にもルクマの木やコカの木など、日本では見ることのないような植物が沢山あります。
ちなみに、ここには沢山のブユ/ブヨがいるので、虫刺されに注意しましょう。

 

さて、ミニ植物園からすぐ先には「聖なる広場」(La Plaza Sagrada)と呼ばれる、マチュピチュの主神殿や三つの窓の神殿、祭司の家という宗教的な建物に囲まれた広場があります。
上の写真は離れた場所から撮ったものですが、周囲を3つの建物に囲まれている広場は、何か特別な雰囲気がありますね。

 

まず、一番手前側にある建物が「祭司の家」( La Casa del Sacerdote)です。
2つの入り口があります。

 

祭司の家の内部です。
近くの2つの建物に比べて、小さめの石を使って建設されたことが分かります。
インカの建築において、石の大きさと精度はそのまま建物の重要性を反映しています。
ですから、この建物は聖なる広場に面する建物の中でも一番格が低い建物だったことが分かります。
恐らく儀式に使うものや人がこの中で待機していたのでしょう。

 

これが3つの窓の神殿(el Templo de las Tres Ventana)です。
窓は日の出の方向である東を向いています。
手前には長い石の柱と、その横にチャカナと呼ばれる段々の形をした石が置かれています。
ちなみに、チャカナはインカの3つの世界(天上、地上、地下)を表すと言われますが、この説も非常に怪しいものです。
このチャカナは土に埋まって3段しか見えていませんが、本当は埋まっている部分にも同じ形があり、4つの角があるひし形のような形になっているのです。
本来は4という数字がインカの世界観を表すものだったのに、カトリックの三位一体と無理やりこじつけられて3つの世界と呼ばれるようになったと思われます。

 

内部を覗いてみると、実は窓は5つあるものの、向こう側まで見える抜いてある窓は3つしかないことが分かります。
当時は屋根が葺いてあったため、この3つの窓から朝日が差し込んだことでしょう。
この窓から初代インカのマンコ・カパックが生まれたという神話を紹介しているガイドブックもありますが、この窓はインカ誕生の神話とは何の関係もないでしょう。
マチュピチュはおよそ9代目インカのパチャクテクの時代に建設されたと考えられていますので、さすがに初代皇帝が生まれたという神話を無理やりこの遺跡に当てはめるのは、見当違いと言えます。
インカ帝国は文字を持たない文化だったので、歴史家やガイドは勝手なことを想像で言いますが、そういった説の多くは根拠のないものです。

 

3つの窓の神殿を横から見たところ。
大きな石が複雑に組み合わされています。
これがマチュピチュの面白いところで、一つの遺跡に全く異なるスタイルの建設様式の建物があります。
隣にある主神殿はもっとまっすぐに加工した石を使用していますが、この3つの窓の神殿は複雑な曲線や多角形を使用し、切り出した石の形を生かした作りですね。
いずれにしても、これは非常に手のかかる建築方法なので、この建物の重要性を物語ります。

 

そしてこれがマチュピチュの「主神殿」(el Templo Principal)です。
堂々とした、重厚感のある佇まいですね。

主神殿の向かって右側は地盤が下がったために、少し崩れかかってしまっています。
しかし、左の基礎になっている岩のサイズと加工精度には驚くばかりです。
出っ張りがあるということは、さらにそこに何かがつながっていたのでしょうか。

 

向かって左側も、やはり大きな石による基礎があります。
大岩と大岩の間を細かい石が埋めているのも興味深いです。

 

主神殿の前には、ひし形の小さな岩が突き出ています。
この岩は真南を向いていることで有名です。
儀式の際に方角を知る必要があったのでしょうね。
方向を確かめてみたい方はコンパスを持って行くといいかもしれませんね。

 

主神殿の裏側には小さな部屋が用意されています。
ここは祭具置き場(cámara de los ornamentos)だったと考えられます。

 

主神殿の後ろにある高い部分に向かって進んでいきましょう。
途中に医師から輪型の突起が出ている部分があります。
もしかしたら犠牲用のリャマをつなぎとめるのに使用したのかもしれませんね。

 

もう少し上に上ると、「ワイナピチュの形の石」があります。
当時の人は周りの山を模して、岩を加工したと思われます。
下の部分の平らなところには捧げものが置かれたことでしょう。
いい角度で撮れた写真がなかったのですが、先端部分がワイナピチュに似ています。

 

先ほどのワイナピチュの石を別角度で見たところです。
実はこの石は、日の出の方角にある山であるヤナンティン山(Apu Yanantin)を模しているとも言われます。
ちなみに、ワイナピチュの入り口近くにある聖なる岩もヤナンティン山を模っていると言われているので、この山への信仰を感じますね。
実はオリャンタイタンボにも2つの山頂のあるヤナンティン山と呼ばれる山があります。
この「ヤナンティン」という語は陰陽や男女のような「対となる一組」というケチュア族の思想を表す言葉と言われています。

さて、さらに進むと、マチュピチュの市街地の中で最も高い場所に到達します。
そこあるのは「インティ・ワタナ」(Inti Watana)と呼ばれる複雑に加工された石です。
インティとはケチュア語で太陽、ワタナとは結ぶことを意味するケチュア語の動詞Watayから来た語です。
ここはマチュピチュと太陽を結びつける場所なのでしょうか。

 

別角度から見たインティ・ワタナ。
突き出た石柱は、太陽からの影を見るためのものだったことを表します。
一般的には、日時計のようなものと考えられていて、冬至や夏至の際の太陽の傾きを指し示すとされています。
またインティ・ワタナの4つの角は東西南北を指していると言われています。

何とも複雑なものですね。
インカ時代の人々の太陽や自然への敬愛をうかがい知ることのできる場所だと思います。

さて、次回はここからワイナピチュの入り口側に向かって下りた場所を紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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