今、日本にちょっと帰国しているのですが、先日、東京・上野の国立科学博物館で
開催されている古代アンデス文明展に行ってきました!
2012年のインカ帝国展の際には、ペルーに居たので行かれませんでしたが、今回は
ちょうどタイミングよく帰国中に開催されていて良かったです。
古代アンデス文明展は、東京・上野の国立科学博物館にて、2017年10月21日~
2018年2月18日まで開催されており、約200点もの展示品があります。
以前にも1994年には、国立科学博物館で「黄金の都シカン発掘展」、2012年「インカ
帝国展-マチュピチュ発見100年」など、アンデス文明の展覧会が何度か行われてきましたが、
今回はその集大成とも言える展覧会なんだそうです。
今回の展覧会では、古代アンデス5,000年の歴史・9つの文明:シカン、チムー、モチェ、
チャビン、カラル、ワリ、インカ、ナスカ、ティワナクが紹介され、なかなか見ごたえがあります。
一般の入場料は1,600円ですが、二人で行く場合にはお得なナイトペアチケット
(二人で2,000円、金・土曜日限定、17:00~20:00pmまで)がお勧めです。
今回は3連休の真ん中ということもあり、17:00pmからの入場もかなりの人が
並んでいました。
これほどの人が、アンデス文明に興味を持ってくれているのは、アンデスに住む私にとっても
何だか嬉しいですね。
会場内は、有難いことに写真撮影OKです。(映像は録画禁止)
加えて、各セクションにはQRコードがあり、説明を自分のスマホなどで読むことが
できるので便利です。展示品に加えて、シアターも設置されており、マチュピチュや
ウユニ塩湖などの絶景を楽しむこともできます。
興味深い展示品が沢山ありましたが、中でもワリ文化の非常に大きな土器や、
パッチワークのような織物、シカン文化のお椀型のパーツ65個をつないだ
金の胸飾りは見ごたえがありました。
また、チャビン文化では、自分で首を切ってる土器がかなりショッキングでした。

自分でナイフを持ち、切った首の中身まで見えるようになっており、恐ろしいものを
見てしまいました・・・
このような進行中の殺傷行為を描いた事例は、アンデス文明でも今までに
2例しかないようです。

そして特筆すべきは、シカン文化のセクションで見る事のできる、仮面と頭骨です。
これは、島田教授が発掘したロロ神殿「西の墓」の中心被葬者のもので、
頭蓋骨とマスクには赤い辰砂が塗られています。
赤は生命力の象徴だったようなので、死者の再生を願って遺体に辰砂を塗ったのでは
と考えられています。
最後のセクション「身体から見たアンデス文明」だけは、写真禁止となっています。
このセクションでは、チリバヤ文化のミイラや、長い頭蓋骨、外科手術で孔が明けられた
頭骨などを見ることができます。
少女のミイラは顔が丸出しになっていて、髪の毛や歯がしっかりと残っていて、
今にも動き出しそうでした・・・
また、このセクションでは島田教授の発掘の貴重な映像も見ることができます。
古代アンデス文明展は、アンデス文明に興味のある方は勿論、それほど興味が
無くてもユニークな文明なので、きっと興味深いと思います。
是非お勧めします!